お祭り
子供の頃、年に数回近くの神社の祭りを見に行った。
実際に、何か催し物をやるということもなく、ただ露店が軒を連ねていたのが楽しみで行っていたようなものだった。
大人たちは、ひたすら昼間から酒を酌み交わしていた。
祭りをやるときは、昼から夜まで露店が開いていたので、親から小遣いをせびって友達数人といった。
昼は、何ということもないのだが、夜になると田舎なので真っ暗闇になり、その中に裸電球が連々と下がり明かりを灯している様は、何か幻想的で子供ながらに興奮を覚えた。綿菓子、焼きそば、たこ焼き、広島焼き等々。
型抜きは、必ずやった。今ではもう見ないようになったが・・・。
15円位で一回分の型抜き板と爪楊枝のようなものをもらう。型抜きの板自体は、澱粉や砂糖、ゼラチン、香料などで作って色づけされた板状の菓子で、様々な文様、例えば動物や桜などの型を崩れないように上手くくり抜くとお金に換金できた。優しい型だと30円で難しい型だと50円などと決まっていた。
私は比較的短期だったので失敗ばかりしていたが、たまに、大体くり抜いたので大丈夫かと思い露店商の主に聞くと、まだ細い部分がくり抜かれてないからと、ダメ出しをもらい、結局失敗するのであった。もったいないので残っている分は食べた(笑)
今となっては懐かしい思い出だ。